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 2005年 夏旅2005
10月9日(日) 前のレポート  |   次のレポート 
夏旅2005 第45日目: 阿弥陀杉の館でのライブ
今日は、昼間は大分県竹田市久住町で青空ワークショップで、夜は熊本県阿蘇郡小国町でライブです。

料理とセッションとワークショップ
今日の野外でのワークショップは、北村直登くんが絵のワークショップをし、僕がピアニカのワークショップをします。さらに、堀田貴子さんがお料理を振る舞います。
僕らは、午前中は貴子さんのお料理をお手伝い(と言っても僕は手が使えないので、足手まといではあったけど)。

その後、会場である広場に移動して、ワークショップの開催です。子どもたちがたくさん集まっていて、まずは直登くんが絵のワークショップ。
僕らはその横で、自由気ままに青空セッション。抜けるような青空のもと、楽器を持って来てくださった人もまざって、みんなで歌ったり、舞ったり。中でも、超ド派手なカラフルなペイントの車で参上したヒッピー系ともちょっと違うような面白い一家がいて、ちょっと退き気味のご父兄や子どもたちを尻目に、踊りまくり。さらにそのあとはフォルクローレ(アンデスの民族音楽)の楽器を持った人たちも参上し、みんなでピースフルなセッションをずっとしていました。
live photos

そのあとは、僕のピアニカのワークッショップだったのですが.....。子どもたちは人前で楽器を演奏するのをとても恥ずかしがって(これも間違った学校の音楽教育のせいだと思う)、さらに輪をかけるように僕も他人に演奏を促すのは慣れておらず、遅々として進まない。しかし、昨日から手伝ってくださっているワークショプの達人・佐藤千尋さんが子どもたちをうまく促し、僕の言いたいことも代弁してくれ、なんとか切り抜けました(千尋さん、ありがとう...)。
僕としては、まず楽譜から入るような音楽教育とは違って、「まず音を出してみよう!」「お友達の出す音もよく聴いて、それから自分の音を出そう」っていう感じでやりたかったんだけど、なんとか上手くできたかな?

熊本の阿蘇小国(おぐに)へ移動
そのあと、貴子さんのお料理をいただき、あっという間に出発の時刻。みんなとのお別れもバタバタした感じで名残惜しかったけど、でもまた会えるでしょう。みなさん、ありがとう!
僕と一紗ちゃんと鵜島真悠子(うっしー)は、貴子さんのお知り合いの方に車で送っていただき、阿蘇の小国に到着。そこで、TAO塾の波多野さんと再会。僕がTAOに来るのは3回目だけど、ここに来て波多野さんと再会の握手をすると、なんだかホッとします。
その後は、すぐに会場である阿弥陀(あみだ)杉の館へ移動。ここは、肥後銀行旧小国支店の建造物で、古い洋館をイベントスペースとしてリニューアルした施設です。中央には、1999年の台風18号で折れてしまった熊本県小国町の「阿弥陀(あみだ)杉」を再生したオブジェが奉られ、巨大なパワーを放っています。

このイベントを作り上げた皆さんのお心
今回のこのライブは、波多野さんを始めとするTAO塾のスタッフと、地元で自分たちの飲食店を経営する5人の若者が協力して作り上げてくれたイベント。あとで聞いた話だけど、みんな自分のお店の閉店後に集まって、よなよなミーティングを繰り返してくれたとのこと。会場内には、彼らの作る料理が準備され、ミニ・バーが開店し、また、地元の人たちの作品展示スペースも設けられ、この小国の新しい動きを総合的に感じられるようになっています。

これまでの広報活動もさることながら、波多野さんも開場ぎりぎりまで、お客さんに連絡して、来てくださるように声をかけてくださっている。ピアノの移動費や調律代など、僕のライブというだけで余計な経費がかかる(毎回、みなさんの頭を悩ませています。ごめんなさい)。その分、チケット代も高くなるし、チケットもたくさん売らなければならない。今日は、僕のライブではあるけれど、そうやってイベントを作り上げてくれた皆さんが本当の主役だと思う。僕の役目は、皆さんが込めてくれた、たくさんの想いやそのお心をいただいて、本番で音に昇華すること。頑張ります。

開場から開演までの時間、友人のDr. ホリックさんがマジック、高橋雅世さん(まさやん)の舞踏で、会場を温めてくれました。ありがとう!!

90人の心と、阿弥陀杉のパワーをいただいて
そして、本番。今日は、この中央に鎮座する阿弥陀杉と正面から向き合うことからスタート。ピアニカのソロからスタートし、ピアノの即興演奏へとつないでいきました。阿弥陀杉のパワー、そして、スタッフ含め集まってくださった90人のお心。それを全身で受けて、音を紡ぎました。

続いて僕のソロで「水滴のダンス」。一紗ちゃんのオリジナル曲を二人で演奏した「想い」「歌うということ」。僕のソロで「森の涙(Afro Blue)」。
後半は、僕がここ小国で感じたことを曲にした「小国の風」というオリジナル曲でスタート。雄大なる阿蘇の山々とそこに吹く風、暮らす人々の情。それが自然と曲になりました。この曲は小国でしか演奏していない曲。前回の演奏のときより、僕の心はたくさん込められたような気がしました。

そのあとは、友人・高橋雅世さん(まさやん)の暗黒舞踏とのコラボレーション。まさやんは全身白塗りに、真っ赤なドレス。僕、一紗ちゃん、まさやんの完全即興のコラボレーションです。曲の中で、まさやんは苦しみを表現していいるように感じた。僕らは自然との調和を目指して表現しているけれど、人によってその表現方法は違う。まさやんは、調和したくてもうまく調和できない苦しみを表現しているかのように見えた。一紗ちゃんは、目の前で繰り広げられるまさやんの動きに、潜在的に眠っていた感情がグワッと溢れ出してきて、いつもとは違う声が飛び出てきている。心の奥の方から、体の奥の方から、すごい声が生まれてきている。僕は、苦しみの表現に、明るい光を差してあげたくなった。というか自然とそういった表現になった。
その濃密な時間を明るい方向へ導くかのように、僕と一紗ちゃんのオリジナル「慈しみの微笑み」へ。苦しみから救いへ。みなさんにはどのように伝わったでしょうか。

そして、最後は僕のソロで「息をして」。この曲は、みんなのお心をもらって演奏する曲だけど、今日は90人からお心をいただくことができ、一層、音がふくれあがったかもしれない。演奏後、みなさんから大拍手とアンコール!みなさん、ありがとうございます!
アンコールは、波多野さんへの感謝を込めて、波多野夫妻のオリジナル曲「小さな手のひら」を演奏させていただきました。波多野さん、ほんとに有り難うございました!

よなよな打ち上げ
そのあとの打ち上げ。イベントを作り上げてくださった5人の若者のお店を順々にまわる(全部はまわりきれなかった...ごめんなさい。次は必ずお伺いします!)。今回のイベントに合わせて、来てくださった友人たちと小国のみなさんでお店をハシゴしていくのは、ほんとに楽しかった!

小国の面白いところは、若い人たちが出て行ってもUターンして戻ってきて、自分たちの文化を地元で生んでいっていること。やっぱりUターンしてくるのは、阿蘇の偉大な自然に抱かれたくなるからなのかな。
みなさん、小国に行かれたら、ぜひお店に足を運んでみてください!

・居食屋 まんま
・焼きとり 将門
・ダイニングバー 竹蔵
・食恋酒房 恭華
カフェバー オレンヂ

ということで、久住&小国で、非常に密度の濃い、素晴らしい一日を過ごさせていただきました。
みなさん、有り難うございました!
live photos
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