それぞれの違い、多様性、性差などを認め合わない
同調圧力ようなものが、この社会には存在します。
僕は小さい頃、女の子のようなかわいい見た目でした。
授業中、みんなの前で立たされ、
音楽教師に、
「おまえ、チンチンついてんのか!」と罵られ、
クラスのみんなに大笑いされたときのこと、
今も決して忘れません。
そんな幼少期を過ごせば、
この社会に恨みつらみをつのらせたまま、
思春期を迎え、
ねじ曲がった人間性で、大人になっていきかねません。
実際、自分がそうだと思います。
いま僕が、音楽をするにあたり、常に、
小さき声、弱き者の声、一人ひとりの存在に敏感なのは、
そういった成長過程があったからだと思います。
大多数側に属することで安心するのは、
この社会の誰もが思い当たるところがあるでしょう。
自分にもきっとそういうところがあると思います。
違いを認め合わず、少数派、少数者を攻撃する。
世界中で起きている差別、人権問題の根底にあるでしょう。
こんな苦しさを子どもたちに味わって欲しくない。
そんな想いがあって、作った曲です。
作曲当時、友人の子どもが、学校でひどい目に遭っていました。
さらにコロナ禍で、同調圧力の不条理に、僕自身、憤っていました。
この社会のすべての人、特に子どもたちに贈る歌です。
違いを認め合い、生かし合えることを願っています。
ぜひお聴ききください。
「あかねこのうた」
作詞作曲: 重松壮一郎
歌: SASEBOここから楽団
みんなおなじが いいのかな
それぞれちがいが あるのにな
わたしはわたし それでいい
すてきな あかねこ
おまえはへんだと いわれたよ
それぞれへんなとこ あるのにな
わたしはわたし それでいい
すてきな あかねこ
とってもやさしい ないてばかりのライオン(ライオン)
ばかにされても とぼうとしてるペンギン(ペンギン)
みんないきている いまをいきている
それでも だれでも
みんなおなじが いいのかな
それぞれちがいが あるのにな
わたしはわたし それでいい
すてきな あかねこ
めのいろ けのいろ はだのいろ
それぞれちがって すてきだな
あなたはあなた それでいい
だれにもまけない
そのままでいい
すてきな あかねこ