「なんのために音楽をやっているか」
音楽をやっている人には、いろんな理由があると思う。
単に、音楽が好きだからとか、演奏が好きだからとか、
ある特定のジャンルが好きで、それを演奏するのが楽しいからとか。
もしくは、
音楽という芸術を探求することに情熱を持っているとか、
エンターテイメントとして人々に娯楽を提供したいからとか、
単に、お金のためとか。
僕はどうかというと、そのどれにも当てはまらなくて、
「音楽を通して、聴いてくれる相手と通じ合いたい、つながり合いたいから」
というのが大きいと思う。
13年前の3.11東日本大震災の直後、ライブの予定はいくつも入っていたので、
予定通り、各地で演奏をした。
「いったい、この先どうなるんだろう….」
という漠然とした不安を、誰もが抱えていた。
僕はそんな一人ひとりの不安に寄り添いたかった。
祈るような気持ちを、重ねたかった。
そうしてつながり合うことで、僕も救われるし、
誰かの不安や孤独が和らぐなら、それが自分の役目だと思った。
それが僕が音楽する意味だし、この世に存在する意味だと思った。
30歳のとき、音楽活動をスタートした時から、
そうした想いはまったく変わっていない。
20代の会社勤めで感じた苦しさは、
自分が一番やりたいことで、
人や社会や地球とつながれていない、まったく役に立っていない、
孤独感、閉塞感のようなものだった。
この20年間、たくさんの方にライブに足を運んでもらった。
大きなホールでも、小さなカフェでも、
目の前の一人ひとりに向けて演奏するのは変わらない。
ただそこに、僕がいて、あなたがいて、
間をつなぐ「音」があるだけだと思う。
僕らは一人で生きているんじゃない。
つながりを持って、生きている。
それを、音楽を通じて、感じてもらえたらと願ってる
今月末に、かのん[奏音](長崎県佐世保市)で開催する
「Solo Soundscapes 〜 あなたのためのコンサート」は、
そんな原点、そのままの企画です。
僕は3日間、11:00-17:00まで会場に待機し、
ふらりと来てくれた人のために演奏します。
一人だとちょっと重い…と感じられる方は、
友人や家族、大切な誰かと一緒でも大丈夫です。
カフェにお茶しにくる感じで、10分、立ち寄るだけで構いません
(お茶も用意します)。
4日目は2時間のソロコンサートと、少しトークタイムも作ろうと思います。
これまでの写真や、妻の日香里の絵も展示します。
あなたのお越しをお待ちしております。
重松壮一郎 プロ活動20周年イベント
Solo Soundscapes 〜 あなたのためのコンサート
◯とき: 2024年9月26日(木)- 29日(日)
◯会場: かのん[奏音](長崎県佐世保市)
◯時間: 11:00-17:00(9/29は13:00-15:30)
◯料金: 投げ銭制(9/29は2500円)
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