冬のオランダツアーも佳境に入ってきました。
6公演目は、AmersfoortのStudio-FCGでのライブ。
オランダ人即興ピアニストAnne Bakkerとの3度目の共演。
ピアノ即興連弾コンサートでした。
これまでの2回は、2つの部屋、壁を隔てて置かれた2台のピアノを使いました。
-> 1回目の共演(2018夏)
-> 2回目の共演(2019夏)
今回は同じ部屋の両端の壁に置かれた2台のピアノで、背中合わせでの演奏。
同じ部屋なのだから、弾きやすいかと思いきや….小さな音なら大丈夫なのですが、自分の音を大きくすると、相手の音が聴こえなくなる。二人とも大きくすると、なんだか分からなくなる。
いつも感じることですが、通常の会話と同じで、自分の主張ばかりを大声で伝えても、コミュニケーションは成り立たない。大声で張り合い続ければ、この世界は戦争だらけになってしまう。相手を敬い、尊重することで、僕らは調和して生きていくことができる。それをまた、この即興連弾コンサートで感じさせられました。
2台のピアノでの僕らの会話は、
歩調を合わせ、
一緒に糸口を探し求めながら、
あらゆるボーダーを超えてつながり、
光の方へと向かう、
長い長い旅路。
そして僕らは、最後に1台のピアノに帰結する。
1つのものをシェアする。
お互いの領域を持ちつつ、ときおりそれを交換しながら。
歩調は完全に合い、光の中で溶け合い、
旅は終わる。
約1時間の即興連弾はそんな感覚でした。
Anne、Studio-FCGの皆さん、お越しくださった皆さん、
ありがとうございました。
4度目の共演を、お楽しみに!!