オランダ・ツアー2019、第8日目。
今日は今回のツアー3公演目。
AmersfoortのStudio-FCGにて、オランダの即興ピアニストAnne Bakkerとの即興連弾ライブでした。
お越しくださった皆さん、ありがとうございました!
昨年に引き続き2回目の共演。
壁を隔てた2つの部屋に2台のピアノ。
普通に考えれば、1つの部屋に2台のピアノを並べるのに、わざわざ物理的な距離や壁を作る。それはこの世界の分断や、人間関係の分断を表すかのよう。我々はそれを乗り越えて、つながりあえるか、調和できるのか。そんなコンセプトを持つこのライブ。
今年はモニターからの相手の音が聴き取りづらいこともあり、小さな相手の声を聴く、自分も大きな声で主張せず、自分の小さな声を聴いてもらう、その中で音を重ね合い、一つの音楽を作る。そんな本番を迎えることになりました。
僕らの音楽は近くもあり、遠くもある。お互いにソロを演奏した1stステージではそれぞれの個性を感じました。でも我々は個性を主張するだけでは生きていけないし、もちろん個性を殺しても生きていけない。一緒に演奏した2ndステージではその個性を超えていく時間でしたが、それは困難な道のりではなく、とても自然で、喜びに満ちあふれた、美しい時間でした。
途中、もどかしい時間があったり、遊びのフレーズの応酬の時間があったり、さまざまな時空を経て、最後に1台に二人が寄り添い、フィニッシュへと向かう数分間は、歓喜の音楽そのものでした。
音楽好きが集まって、音楽が生まれる瞬間をみんなで分かち合う、幸せな夜に、心から感謝。
また、諸事情があって、難しい状況であったにもかかわらず開催してくださった、Studio-FCGさんに心から感謝します。
Anneさん、Bernardさん、皆さん、ありがとうございました!
来年の2月に予定している僕の4回目のオランダ・ツアーでも、またライブしましょうと話しました。また、再来年の話にはなりますが、日本でも二人のツアーを計画しましょうと話しました。お楽しみに!