僕は、結果より、プロセスが好きなんだ。
だから、プロセスを大切にしなきゃいけないんだ。
今さらながら気付く。
即興演奏は、プロセスそのもの。
今まさに、音楽が創造されていくプロセスが、
作品になってゆく。
創造の素晴らしさ、
音楽の生まれる奇跡、
その神秘性を、
演奏者と参加者が、
今ともに感じることができるもの。
だから好きなんだ。
完成されたもの、完璧なものを見たり聴いたりするより、
目の前で創造される行為自体を見たり聴いたりする方が好きなのも、
そのためなんだな。
しかし、
世の中は、プロセスよりも、
結果ばかり追い求めがちだ。
それは子どもの時から始まっている。
テストの点数や成績。
部活(中高とも剣道部だった)も、
勝つことがすべて。
受験戦争、就職氷河期。
働き始めてからも、成果主義。
とにかく、結果、結果、結果。
でも本来、教育とは、
子どもの潜在能力を引き出したり、
導いてあげたりすることが大切であって、
点数化して、成績に優劣をつけることが大切なのではないはず。
仕事だって、結果は重要だけれどと、
働くというプロセス自体が楽しくなきゃ、苦痛でしかない。
僕がコンサートを企画するとき、
集客や、収益や、お客さんの評価といった結果にこだわればこだわるほど、
苦しくなってしまう。
霞を食って生きてる訳じゃないんだから、
もちろんそれらは大切だけど、
見失っちゃいけない、
僕にとって大切なのは、プロセスの方だ。