そして迎えたコンサート本番。
会場はPalazzo di Città Salone degli Specchi。
ほんとに美しい空間。
歴史ある建造物。
ピアノはスタンウェイのフルコン。
初めてのヨーロッパ、その最終公演が、
こんな場所で形で開催できるなんて、奇跡だと思った。
前半の即興演奏は、この旅で感じたこと、
Tarantoの海に沈む夕陽を感じながら、生まれるままに弾いた。
後半は、福島原発の話に触れながら「地球(ほし)のこもりうた」。
被曝70年の話に触れながら「忘れえぬ記憶」。
そして、地元ダンサーとの即興コラボをし、
ラストは「息をして」。
さすがイタリア。
スタンディングオベーションまで受けてしまった!
すべてのMC、曲紹介を、川本真理ちゃんがイタリア語に通訳してくれた。
もし1人だったら、英語でタイトルくらいは言おうと思ってたけど、英語のわからないお客さんも意外と多い。
真理ちゃんおかげで、曲にこめた想い、原爆や原発の話をしっかり伝えることができた。
最後のMCで話したこと。
僕がイタリアに来て、一番感銘を受けたのは、この国に住む人たちが、この褐色の大地とその恵み、輝く海や太陽の光に感謝し、家族を大切にしながら、人生を謳歌していること。人生における一番大切なものをちゃんと分かっていて、一人ひとりが人生を謳歌している。
残念なことに、日本は、戦後の焼け跡からなんとか経済復興しようと努力したのはいいが、エコノミックアニマルと揶揄されるように、経済優先で突き進んでしまった。そのため、人生における大切なものを見失い、一人ひとりが人生を謳歌していないように感じた。
日本がイタリアから学ぶことは多いと感じた。
コンサート後、皆さん一人ひとりが、握手を求めてくれ、感想を伝えてくれる。
僕はグラッツェ、グラッツェと言うしかできないんだけど、
一人ひとりがちゃんと感想を言ってくださるのが、日本と明らかに違うところ。
多くの方が、コンプリメーント!と言ってくれた。
すごい!完璧だ!みたいな意味みたい。あ〜よかった。
今回のコンサート開催のために、多くの方がご尽力くださいました。
上の写真が、主催・企画してくださったElenaさん。
会ったことも演奏を聴いたこともない、
東の端のほうの国からやってくる無名のピアニストのために、
こんな素敵な会場と機会を与えてくださったことに、ただただ、心から感謝いたします。
ありがとうございました。
これにてツアーのすべてのライブが終了。
タイで1箇所、イタリアで4箇所でライブできました。
みなさん、本当にありがとうございました!
残すはローマでの観光のみ。
は〜、旅が終わってしまう!!
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