「ひかりのほうへ〜富右ェ門窯の過去・現在・未来」。
ずっと暖めてきた企画が、今日、開幕しました。
この場所を案内していただいた時に、
普通のコンサートでは意味がないと、すぐに思いました。
300年の歴史があるけど、約10年前に操業を停止した富右ェ門窯。
その歴史をきちんと振り返り、未来への物語を紡ぎだすコンサートにしなければと思いました。
それから時間をかけて企画し、2日間に渡るイベントとして、今日、開演しました。
初日の夜はキャンドルナイト。
出演は、重松壮一郎(ピアノ)、わきたにじゅんじ(パーカッション)、ほかおななこ(歌)、そして当主の瀬戸口寛子さん(語り)、ゲストに筒井孝司(碗琴)さん。音楽と語りのコンサートです。
もしてもう一つ大切な要素、空間演出を椎原由紀子さんにお願いしました。
内容は、第1部が富右ェ門窯の誕生から、有田焼の華やかな時代まで。
第2部が、バブル崩壊後の衰退と、富右ェ門窯の停止、そしてその先は、音楽が未来へと導き、最後には当主の瀬戸口寛子さんが、決意表明をするような流れ。
演奏は、半分は即興でやりました。
ややもすると、完全に暗い内容になるところを、
椎原さんの空間演出と、ボーカルのほかおななこが、
救い出してくれたように思いました。
途中、僕の「地球(ほし)のこもりうた」の歌バージョンを初披露できました。
この曲は、もともとはピアノのインスト曲で、アルバム「tsumugi」に収録しています。
僕が震災後に、各地で行った祈りの即興演奏から生み出した、鎮魂歌です。
それに、詩人・稲尾教彦くんに歌詞をつけてもらいました。
ななこちゃんの歌、ほんとによかったな。
さて、明日はソロ。
今夜、暗闇から光の方へと向かうまでの物語を描き出したので、
その後の世界、光へと突入していく音を、紡ぎます。
おこしくださった皆さん、
関わってくださったすべての皆さん、
本当にありがとうございました!
コメントする