ほぼ毎月行っている、東京「オープンガーデン・森のテラス」でのソロ・コンサート。毎回、第1部は約30〜40分間の完全即興。第2部は約50分間のオリジナル曲でお送りしています。
僕が森のテラスに出会ったのは、もう8年くらい前になります。
どんなに嬉しかったことか。
どんな素敵な場所でも、ピアノがなかったらライブは開けません。
この場所に、僕が求める理想的な環境に、グランドピアノがあるなんて!
と感激したものでした。
以来、ソロやセッションライブなど含め、40回以上ここでライブしています。
東京というのは、ただ生活するだけでも、気付かぬうちにストレスをためてしまう場所。だから、みんながここで自然のなかに身を浸し、音のなかに心を開放したとき、自然体の自分にリセットできるような時間を創りたいと思っています。
ただ、それはあくまで、大人を対象とした場合なのかもしれません。
小さな子どもたちからしたら、ここは公園のように楽しい場所。
今日のコンサートも、たくさんの子どもたちが来てくれたのは嬉しいのですが、上記の動画をご覧いただければ分かるように、演奏中もおおはしゃぎでした。
子どもたちが楽しそうにするのは、素晴らしいこと。
ただ、ここは公園でもなく、遊園地でもなく、自分ちでもなく、保育園でも、イオンのなかのキッズコーナーでもありません。
みんなが静かに音に耳を傾ける、コンサート会場。
「静かに」「座って」、過ごして欲しい時間です。
僕は、それが当たり前だと思っていました。
でも、子どもだけでなく、親御さんにも伝わっていなかったのかもしれません。
確かに、僕は子ども向け、親子向けのライブも行っており、
そんなときは子どもたちははしゃいでも大丈夫なこともあるし、
ロックだったら、みんなオールスタンディングで大暴れする訳だから。
「コンサート = 静かに聴く」という図式で考えない方が良さそうです。
コンサートごとに企画意図が違うのだから、
それを1つ1つ伝えていこうと思います。
この森のテラスでのライブシリーズ「生きとし生けるものに向けた音」は、
心を静かにして、森の静寂とそこに1音1音、大切に紡がれていくピアノの音に、心もカラダも開放する時間。
「静かに聴きたい人」のためのコンサートであり、
僕・ピアニスト自身が、「静けさのなかで弾きたい」コンサートです。
だから、お子さんが「静かに」「座って」聴くことができないのであれば、
大変申し訳ないけれども、ご遠慮願いたい。
そして、子どもがそうできなかった場合に、親として自分が子どもを鎮めることができないのであれば、ご遠慮願いたい。
冷たいようでありますが、そういう方針で、しばらく行ってみたいと思います。
みんなに聴いてもらいたいから、この時間を体験してもらいたいから、
これまで通り、年齢制限はしません。
ちまたのコンサートは、「3歳未満は入場不可」、そんなのがざらです。
だけど、年齢では区切れない。
どんなに小さくても静かに聴ける子は聴けます。
赤ちゃんは、すやすやと静かに眠ることもあります。
みんなに聴きに来てもらいたいと思う気持ちは、何も変わりません。
それが伝わっていたら、嬉しいです。
最後に、 今日、お越し下さったすべてのみなさんに感謝します。
ありがとうございました。
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