広島の「行者山 太光寺」でのコンサート。
昼の部を終え、だんだん日が沈んでいきます。
瀬戸内海を一望できる、太光寺からのながめ。
やさしく雄大に、心を包んでくれます。
演奏がすすむとともに、夕陽が沈んでいきます。
夕去りを迎え、床に灯したキャンドルが、静かに浮かび上がってきました。
第1部は、完全即興で40分間。
昼の部で、助産師・姫宮万寿子さんが語ってくれた、命が宿り、生まれるまでの旅路を、音で紡ぎました。
娘つむぎの誕生を経験したことがなければできない演奏でした。
でも、これは個人的なことであると同時に、普遍的なことでもあります。
いまここにいるすべての人が、お母さんの胎内から生まれて来たのだから。
父と母の出会いがあり、受精があり、妊娠期間があり、
陣痛があり、お産があって、みんな生まれて来た。
つむぎが生まれたあの日は、梅雨の最後の日。
吉村医院を囲む森にしたたる雨の音のなか、
妻と子は力を合わせて、山を登り、くぐりぬけ、そして生まれて来た。
朝を迎えたら、雨はすっかり上がり、太陽が輝いていた。
あの暑い暑い夏が始った日でもありました。
今日のこの機会をくださったすべての皆さまに感謝します。
これからも、命のことをテーマに、ずっとピアノを弾いていきたい。
本当にありがとうございました!
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