「ジャズ盛んな佐世保に移住」
(2012年11月2日 長崎新聞より)即興ピアニストとして国内外で活躍する重松壮一郎さん(39)がこのほど、徳島市から佐世保市黒髪町に移住。新たな活動拠点で、家族とともに充実した生活をスタートさせた。重松さんは「佐世保は基地の街でジャズが盛ん。地域イベントにも積極的に関わりたい」と意気込む。
重松さんは横浜市出身。4歳からピアノを始め、クラシック音楽に親しんだ。音大進学の夢もあったが、「ピアノ一本でやっていく自信がなく」、早稲田大に進学。ピアノを離れ、ロックバンドに熱を上げた。卒業後は情報技術(IT)関連の企業に就職。だが、ウェブデザイナーとして忙しい日々を過ごす中、ピアニストの夢を諦めきれず30歳の時に会社を退職し、活動を始めた。 重松さんの演奏は、自然の中でわき起こる感覚を即興で表現する独特のスタイル。知人をつてにライブを続けるうちに、口コミで人気が広がり、今では年間約120回のライブをこなす。5年前に西海市であったライブをきっかけに、佐世保市の知人が増え「自然がたくさんで、人も親切」と8月に同市に移住した。
最近のツアーは九州内が中心。妻のひかりさん(35)の仕事の関係で徳島市に住んでいた頃は、1人で"出張"することもしばしばだった。しかし、移住後は、ひかりさんや娘のつむぎちゃん(2)も同行。「家族と一緒の時間が増え、とても充実している」と話す。
移住後初の県内コンサートは23日に長崎市で開く。佐世保市で定期演奏ができる場所も探しており、「ジャズを習っていた経験があり、佐世保に根付くジャズ文化に貢献できる活動もしたい」と意欲を見せた。
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